車いすダンスってご存知ですか?車いすを利用して生活されている方と車いすを利用しない生活をしている方とがペアを組んで行うダンスです。
最近は
バラエティ番組でも社交ダンスが注目されているようですが、その片方のパートナーが車いすに乗っているということです。詳しくは⇒
日本車いすダンススポーツ連盟
静岡県内にも支部があり、たっちゃんが県庁職員時代にその支部長をされている山本さんにお会いしたことがあります。山本さんたちが行ったイベントで国体・障害者スポーツ大会のPRにご協力をいただきました。
その山本さんの指導のもと、この富士・富士宮地域でも車いすダンスに取り組む人たちがいます。そのメンバーである加藤さん、佐藤さん、伊藤さん
(三人とも富士、いや藤が付く!)が
たごっこはうすにいらっしゃいました。
障害のある方の文化活動、スポーツ活動、余暇活動というのはなかなか難しいのです。まず金銭的な援助が簡単には得られません。基本的な生活に対しては、もちろん、障害のない人とは違い行政からの支援もあります
(とても十分とは言えないでしょうけど)。しかし、文化、余暇となると、それは必要最低限なものではない、という判断になってしまうのか、なかなか行政の取り組みも進まないようです。
(でも、行政が動かないというのは、実は僕ら国民一人ひとりの意識の問題でもあるんですけどね)
車いすダンスもご他聞に漏れずで、活動の運営維持費に苦慮しているようです。先述の山本さんは、岡部町から自腹で富士・富士宮に指導に来ているそうです。そこで、運営の援助につながるような助成金を得たいということで相談に見えました。
自分たちで探してきたものもあったのですが、調べてあげると、いくつかは期限切れ…。そこで新たに、該当しそうなもので現在募集中のものを紹介してあげました。この助成金は、以前、NPO協働フォーラムで同席させていただいたNPO法人クリエイティブサポートLet'sさんが活用されているものなので、Let'sの代表・久保田さんに橋渡しをさせていただきました。(Let'sは障害のある子どもたちの表現活動を支援されているNPOです。詳しくは⇒
NPO法人 クリエイティブサポート Let's)
加藤、佐藤、伊藤の三藤さんたちとは、活動運営費の話から始まって、いろんなやまやま話に花が咲きました。運営費も大変なんだけど、そもそも活動場所の確保も大変なんだという話も聞きました。車いすの使用はフロアを傷めるという理由で公共の体育館やホールも貸してもらえないことが多々あるそうです。この話は、以前、車いすバスケットボールに取り組む方々からもお聞きしたことがあります。
他にも、普段、生活で使う車いすの性能向上一つとっても、やはりドイツをはじめ欧米のほうが進んでいるので、それを日本で使おうとしても、医療でいうところの保険適用外診療みたいな扱いになってしまうので、ままならないといった話なども教えてもらいました。
一方で加藤さんは、ダンスや水泳に出会って、体力がつき、多少であれば、歩くこともできるようになったそうです。
(最初会った時はほんと、ひ弱だったからねぇと佐藤さん、伊藤さんに冷やかされていました)
また、ほかの車いす利用者との交流も増え、生活の中でのいろんな"困った"についての情報交換ができるようになったという効用も生まれたそうです。
外へ出る機会がいろんな意味で制限される障害のある人たちにとって、文化活動や余暇活動は本当に大切なことなんだなと改めて感じました。
今後、たごっこパークにも遊びに来てくれるかと思いますし、佐藤さんは精密金型のお仕事を(車いすの制作や修繕も)されているので、「子どもたちが焚き火に活用しているドラム缶の半切りの加工ぐらいならやってあげるよ」とのことでした。(またまた出会いに感謝!)
今後もいろんな形で交流させていただければと思います。ありがとうございました。