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ゆめ・まち・ねっと日誌に綴っていたことは別ブログに移転。こちらは、『おもしろ荘子育て勉強会ワンコインゼミ』の情報をご紹介するブログとして運用。


by yumemachinet
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子育て応援!講座盛況のうちに終了。ありがとうございました。

子育て応援!講座盛況のうちに終了。ありがとうございました。_d0010232_102878.jpg 4月19日(土)、ラホール富士で開催しました子育て!応援講座「佐々木正美×伊藤幸弘」には会場定員150名ほぼいっぱいのご来場をいただきました。
 広報活動や事前準備、当日の運営・片付けにご協力いただいたみなさんに心から感謝します。ありがとうございました。
 みなさんのご協力で盛況のうちに終わった子育て応援講座で、受講したみなさんが学んだこと、感じたことをそれぞれの家庭や地域や職場で実践をし、子どもたちにやさしいまなざしを向ける大人の輪が広がることを期待したいですね。

 さて、講座報告はまた改めて、専用ブログにと思っていますが、先ずは印象に残った話を一つ、書き記しておきます。それは「“根拠のない自信”の大切さ」、という話です。

 学校や学習塾の成績だったり、スイミングやそろばんなどの習い事の級だったり、「根拠のある自信」は、とても脆い。自分より成績の良い子に出会ったり、自分より泳ぎの速い子やピアノのうまい子に出会えば、それまでの自信は劣等感に変わる。
 さらに、ともすれば、自分より成績の悪い子、自分より習い事の優れていない子の前で優越感を誇示しようとする、そうした「根拠のある自信」だけを身に付けさせる養育・教育が今日の様々な青少年・若者の社会的問題の根源になっている。

 子どもたちに本当に必要なのは、友だちから学ぶこと、友だちに教えること、すなわち、友だちと交わって豊かに遊ぶこと。その積み重ねが「根拠のない自信」を育む。その「根拠のない自信」こそ、社会で生きていく上でとても大切な要素になる。

 という主旨のお話でした。
 子どもたちの遊びの世界を毎日、毎日、観察できる立場にいる僕には、とてもうなづけるお話でした。習い事やスポーツ教室を掛け持ちしていて、そこそこにいい成績や成果を出している子どもたちの多くは、他の子どもをつかまえて、「そんな問題もできないんだ」とか「えーまだスイミング5級なんだ」とかそんな台詞をよく口にしています。そのくせ、自分ができそうにないことには迂闊に手を出しません。失敗を恐れているのでしょう。そして、失敗した時の周りの評価、冷やかしも恐れているのでしょう。

 佐々木さんは、学力調査の国際比較の話の中で、日本の子どもたちの学力低下の問題以上に、日本の子どもたちは白紙答案(考えることを最初からあきらめる)が多いという点を問題視されていました。
 遊びの時間でも同じようなことが観察されます。木登りに挑戦しない、火起こしに挑戦しない、のこぎりやかなづちに手を出さない、そんな子どもたちがよくよくいます。
 白紙答案と同じ根っこのような気がします。

 一方で失敗しても失敗しても何度も挑戦をしている子どももいます。そうしたタイプの子どもたちは、失敗をとても悔しがり、成功したときの「やった!」、「できたっ!」という感動を全身で表現します。喜怒哀楽が豊かです。
 そして、そういうタイプの子どもたちは、自分ができるようになった遊びをほかの子どもができないで苦労しているのを見ると、教えてあげたり、手を差し伸べてあげたり、という行為をよくよくしています。決して、できない年少の子どもを馬鹿にしたりはしません。

 「根拠のない自信」を自分の生きていく基盤にできる子どもたちが増えたら、きっと、日本の社会もやさしい社会になっていくんでしょうね。
 そして、今は「学歴」や「肩書き」や「年収」といった“根拠のある自信”しか、自分の生きていく基盤にできない大人がはびこっているから、生きづらい社会になってしまってるんでしょうね。

 受講されたみなさんはどんな話が印象に残りましたか?
by yumemachinet | 2008-04-22 02:47 | まちづくり